日本科学未来館

作品全体の紹介

2024年11月から2025年3月にかけて、4つのコンピュータの模型を制作しました。
世界初の汎用電子計算機「ENIAC」、後のコンピュータの設計に大きく影響を与えた 「System/360」、パーソナルコンピュータの黎明期を築いた「AppleⅡ」、 そして未来のコンピュータである「量子コンピュータ」を再現しました。 4つの作品に順に触れることで、コンピュータの歴史を体感することができます。 また、4作品に加えて触れるレゴ作品を用意しました。
これらの作品は国立のサイエンスミュージアムである日本科学未来館様のご依頼で制作しました。 作品は館内の新常設展示である「量子コンピュータ・ディスコ」内にてご覧いただけます。

目次

ENIAC

設計者:もっちー
ピース数:約5400ピース

設計者のコメント

ENIACの特徴は他の作品と違って壁がコの字になっていることではないかと思います。 壁に沿って並んでいる縦長の構造物は全部で40個あります。 1個目のモデルを作った後は一部の形や模様を変えるだけだったので設計にはそこまで苦労しなかったのですが、 組み立てにはとても苦労しました。 正面にも壁があるので見にくいかもしれないですが、横から見るととても迫力があります! 科学未来館を訪れた際にはぜひ見ていって欲しいと思います。

System/360

設計者:ミサゴ
ピース数:約1700ピース

設計者のコメント

初めての依頼作品だったのでとても緊張しました。System/360の各装置の特徴を少ないパーツ数で表現するのがとても難しかったです。中にはずっと形が決まらなかったものもありましたが、最終的にはすべて良い作品になったと思います。特に磁気テープはテープの表現や見た目をかなり表現できたと思ってます。ほかの作品よりも周りの装飾やディティールの美しさは見劣りしますが満足の行く作品になりました

AppleⅡ

設計者:番匠
ピース数:約2600ピース

設計者のコメント

この作品はAppleⅡそのものよりもそれが置かれていた当時の家庭を再現することに 重きが置かれたものになっています。そのため、家の中をレゴモデルにするという以外に 細かな指定が無かったのでかなり自由に設計ができた反面、作品のイメージを固めるのに苦労しました。 全体的に満足のいく作品となったので、ぜひ実際に日本科学未来館を訪れて作品をご覧ください。

Quantum Compuper

設計者:CUDA狐
ピース数:約1500ピース

設計者のコメント

量子コンピュータが置かれている研究所をイメージした作品です。 量子コンピュータの部品である「冷却器」「制御装置」「ガスハンドリングシステム」を丁寧に再現しました。 ほかにも、机の上には量子チップが置かれています。 パーツの使い方に遊び心をたくさん込めました.ぜひ現地でもご覧ください!

触れるレゴモデル

設計者:とけねこ
ピース数:約2600ピース

設計者のコメント

今回の製作依頼では4つのコンピュータ模型とは別に、アクセシビリティへの配慮の一環として 視覚障害者の方でもコンピュータのサイズ感、質量感を認識してもらうために、 直接触ることのできるレゴモデルを作成しました。更に、多くの方にも使ってもらうことで、 どこに何の機械があるかを把握しながら精巧に作られたコンピュータ模型を 余すところなく堪能する助けにもなります。 本展示はそれぞれのコンピュータ模型の展示ケース下の引き出しの中にあるのでぜひご活用 ください!